3月は卒業シーズンであり高校もしくは大学が終わり次の段階に進むうえで、これまでは高校や大学の習った部門の道に進むことが多かったのですが現在では第3の選択肢としてある分野が注目を集めています。その第3の選択肢となる分野というのが新規就農です。新規就農は農業の道に進むことを指し、農業高校の分野で学んでいた人だけでなくそれとは別の分野で習っていた人や現在働いている人が仕事を辞めて農業に就くことです。この農業に携わることが増えているのは、食の関心度が高まることによって農業の大切さが伝わっていることに加えて新しい分野にチャレンジすることで自分の価値を高められるという観点で参加することが増えている背景となっています。ただ実際に参加すること自体はいいのですが、そのメリットとデメリットを正確に把握していないと失敗する可能性が非常に高い分野でもあります。
新しく農業を始めるうえでのメリット
新規就農をするうえでのメリットはいくつかあります。これまで日本の食を支えてきた農業は岐路に立っており、それは農業に携わる仕事をしてきた年代が高齢化し畑を耕すことができず放置畑が増えてきていることです。そのため農業をするうえで土地を見つけることが難しかったのが、この放置畑が増えることによって、逆に新しく農業を始める人にとって土地の入手が手軽になったといえます。さらに農業を携わる人が増えることは放置畑の解消につながるので、自治体にとってもうれしいメリットなので農業を始めるためのノウハウや準備資金などを融資する仕組みが整っています。さらに現在では日本食が世界でブームになっているように、日本の農産物が世界で勝負できる仕組みが整いつつあり、うまくいけば高い利益率を誇る新しい分野としても新規参入する人にとってもメリットが大きいといえます。
新しく農業を始める際のデメリット
新規で就農を始めるうえでメリットばかりが目を向き、そのデメリットに目を向けないのはリスクが大きいです。そのデメリットはそもそも農業というのは出来た農作物を販売して利益を生むものですが、農作物は生き物であるためその年の自然環境に左右されるものです。そのためインターンシップで農業のノウハウを学んだとしても、実際の農業ではその通りに行くわけではないことが多く、始めてから数年は低収得になることを覚悟してノウハウを築き上げることが必要になります。さらに準備資金を融資してもらうといっても、そのさきの農業をするうえで必要になる経費は自己負担なので経費が必要になります。さらに農業はできた農作物を売ることで利益を生むため、その農作物を売るルートをしっかりと確立しておかないと利益そのものが生まれないという悪循環になります。